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AI Builder終了前に——Power Automateクレジット移行の確認3点

2026 6/22
業務自動化
2026年6月22日
AI Builder終了前に——Power Automateクレジット移行の確認3点

「Power Automateで請求書チェックを自動化したのに、AI Builder のクレジットが足りなくて処理が止まった」——こんな問い合わせが 2026 年後半から増えています。実は、Power Automate の AI Builder クレジットが 2026 年 11 月に「Copilot Credits」という新しい仕組みに完全移行する予定です。

影響を受けるのは、Power Automate で AI Builder を使って文書読み取り・画像認識・テキスト解析などを行っている企業。中小企業では「使えなくなってから気づく」ケースが多く、今から準備しておくことで余分なコストと停止リスクを避けられます。

この記事では、移行の概要・中小企業への影響・今すぐ確認すべき 3 つのポイントを整理します。


目次

AI Builder クレジット廃止——何がどう変わるか

AI Builder は、Power Automate や Power Apps に組み込まれたノーコードの AI 機能群です。請求書から金額を読み取る「フォーム処理」、名刺の文字を認識する「テキスト認識」、契約書の重要条項を抽出する「カスタムモデル」など、コードなしで業務に AI を組み込める点が中小企業にも普及しています。

これまで AI Builder の利用には 「AI Builder クレジット」 という専用の消費単位が使われていました。Microsoft 365 や Power Apps プランに含まれるクレジットを消費しながら処理を実行する仕組みです。

2026 年 11 月からこれが「Copilot Credits」に統合されます。 変更のポイントを整理すると次のとおりです。

| 項目 | 移行前(〜2026年10月) | 移行後(2026年11月〜) | |—|—|—| | 消費単位 | AI Builder クレジット | Copilot Credits | | 割り当て方法 | プラン付帯 + 個別購入 | Copilot Credits で一元管理 | | 対象プラン | Power Automate Premium(月 $15/ユーザー)等 | 同プランに統合、Copilot Credits を消費 | | 未使用クレジットの扱い | 月次リセット | 月次リセット(変更なし) |

この変更自体は「名称と管理方法の統合」が主目的ですが、現在 AI Builder を使っているフローは移行後に設定確認が必要なケースがあります。


中小企業への影響——3つのリスクシナリオ

リスク 1: クレジット不足によるフロー停止

Copilot Credits は Microsoft 365 Copilot 系のプランとも共有されます。Teams での Copilot 利用が多い月は AI Builder 系のフローに回るクレジットが不足し、処理が止まる可能性があります。特にピーク月(月末の請求書一括処理など)に影響が出やすいため注意が必要です。

⚠️ 注意: 「今は使い切れていないから大丈夫」は危険です。Copilot Credits への統合後は他の用途との競合が発生します。

リスク 2: ライセンス構成の変化による追加コスト

現在 Power Automate のみで AI Builder を利用している場合、移行後に Copilot Credits の追加購入が必要になるケースがあります。特に「AI Builder アドオン」で個別購入しているクレジットは、新体系での対応を個別に確認する必要があります。

リスク 3: カスタムモデルの再設定

独自に学習させた文書読み取りモデルなど、一部のカスタム AI モデルは移行に伴い再設定・再トレーニングが必要になる場合があります。業務で使っているモデルの数と複雑さによって、準備期間が変わります。


今すぐ確認すべき 3 つのポイント

ポイント 1: AI Builder を使っているフローを棚卸しする

Power Automate の「マイフロー」一覧と Power Apps の接続を確認し、AI Builder のコンポーネントを含むフローをリストアップします。

確認手順:
1. Power Automate (make.powerautomate.com) にサインイン
2. 「マイフロー」→ 各フローの詳細を開き、「AI Builder」ステップがあるか確認
3. Power Apps ポータル (make.powerapps.com) でも同様に確認
4. AI Builder Studio の「モデル」タブでカスタムモデルの有無を確認

棚卸し結果を Excel にリストアップしておくと、後工程のコスト試算が簡単になります。

ポイント 2: 月間クレジット消費量を確認して試算する

現在の月間 AI Builder クレジット消費量を確認し、移行後に Copilot Credits で賄えるかを試算します。

確認場所:
1. Microsoft 365 管理センター (admin.microsoft.com) → 「課金」→「サービスの使用状況」
2. Power Platform 管理センター → 「容量」→「AI Builder」
3. 月ごとの消費推移から「ピーク月」を特定する

💡 学び: 月の消費量が Copilot Credits の付帯量の 70% を超えている場合は、追加購入の検討が必要です。

ポイント 3: メッセージセンターで移行通知を見逃さない

Microsoft からは 2026 年夏〜秋にかけてテナント管理者宛に移行通知が届きます。「メッセージセンター」の通知を見逃さないよう、情報システム担当者または総務担当者のメールアドレスを管理者として登録しておきましょう。

確認手順:
1. Microsoft 365 管理センター (admin.microsoft.com) にサインイン
2. 「メッセージ センター」→ フィルタで「Power Automate」「AI Builder」を検索
3. 通知メールの受信設定で担当者のメールを追加しておく

移行後のコスト最適化——3つの選択肢

移行が完了した後も、クレジット消費を抑えながら AI Builder を活用できます。代表的な 3 パターンを紹介します。

選択肢 A: バッチ処理化でクレジット消費を平準化 請求書処理などを 1 件ずつリアルタイムで処理するのではなく、1 日 1 回まとめて実行するバッチに変更するとクレジット消費量を大幅に削減できます。特に月末集中型の業務に有効です。

選択肢 B: 標準モデルへの切り替えでコスト削減 カスタムモデルを使っている場合、まず Microsoft 標準の「請求書処理」「名刺読み取り」などの既成モデルで代替できないかを検討します。標準モデルの方がクレジット消費量が少ないケースがあります。

選択肢 C: n8n + 外部 AI サービスへの分散 クレジット消費が問題になる処理については、n8n 2026 完全ガイドでも紹介したように、n8n(セルフホスト)や Azure AI サービスを外部から呼び出すフローに組み替えることで、Copilot Credits 消費ゼロにできるケースもあります。


Before / After — 移行準備をした場合としない場合

| 状況 | 準備なし(11月以降) | 事前準備あり(今から対応) | |—|—|—| | フロー動作 | 突然停止、担当者が慌てて対応 | 移行後もスムーズに継続 | | クレジット不足 | 月末に請求書処理が止まる | ピーク月対応済みで停止なし | | コスト | 追加購入で想定外の費用が発生 | 試算済みで予算内に収まる | | 対応工数 | 発生後の調査・修正に 5〜20 時間 | 事前確認で 2〜3 時間 |


まとめ

Power Automate の AI Builder クレジットが 2026 年 11 月に Copilot Credits へ移行します。対応すべきことは難しくありませんが、事前確認なしに放置すると業務フローが突然止まるリスクがあります。

  • 今月中にやること: AI Builder を使っているフローの棚卸し
  • 夏までにやること: 月間クレジット消費量の試算と追加購入の判断
  • 9月末までにやること: Microsoft 365 管理センターの移行通知を確認・対応完了

「うちは大丈夫か?」「どのプランが最適か?」と思った方は、お問い合わせ からお気軽にご相談ください。 初回ヒアリング(30分・無料)で、御社の業務量・既存システム・予算から最適な構成をご提案します。


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